米川耕一法律事務所
隠されたメッセージ



 弁護士米川耕一        2001年3月9日

1. 今回は、「世界は隠されたメッセージに溢れている。」です。
 
 私事で恐縮ですが、自分の人生を振り返ってみると人生の転換点を与えてくれた不思議なきっかけをいくつか思い出すことがあります。
 
 例えば、小学校の時、勉強らしい勉強もせず、クラスでもさほど目立たなかったのですが、卒業式を終えて校門から出るときに、話をしたこともなかった用務員のおじさんが「頑張れよ。」と私に話しかけて来ました。
 その一言に対して、心の最も深いところから熱くこみあげるものがあり、中学に入ってからだれにも負けないほど、猛烈に勉強を始め、希望の高校に入ることが出来ました。
 
 また、後年、司法試験の勉強中に、川崎駅で見ず知らずの人が突然私の妹に寄ってきて「お兄さん試験大変だね。でも、上位をねらわずに、ふるいにしがみつくつもりでいれば大丈夫。」と言ってきました。

 そのことを聞いて私は「そうだ。ふるいにしがみつくつもりで試験を受ければよいのだ。」と考えて、大変気が楽になり、試験に早く合格することが出来ました。このようなことは私の人生で何度となく繰り返されました。

 このような経験は誰でも少なからずあり、例えば石原都知事や春日大社宮司の葉室さんもその著書にお書きになっています。


2. 私は、人の口を借りて重要なメッセージを伝えようとしている目に見えない存在があると信じています。

 このようなことは、多くの宗教家が主張している事でもあります。そうであるからには、そのメッセージに出来る限り多く気づくようにすれば、人生の難問をより楽に切り抜けて行くことが出来るわけです。


3. では、そのようなメッセージを受信するようにするにはどうしたらよいでしょうか。
 いくつかのヒントを掲げたいと思います。

 
 (1)見ず知らずの人が通常ありえないような形で話しかけてきたときには要留意。

 (2)知っている人でも、その人の通常の話し方でない話し方をしてきたら要留意。

 (3)極端な話、例え相手方が暴力団員で、言い方が乱暴な事態に遭っても、表現の形式を捨てて、その表現の背後にある本質を汲み取ろうと努力することを日常とする。

  私自身、多くの乱暴な人と交渉してきましたが、その人たちの口を借りて別に述べた「絶対の法則」を教えてくれたり、「誠実であるべきこと」を教えてくれたりと、不愉快な目と相殺しても余りある勉強をさせてもらってきました。

 (4)語る人が違っても、同じ事が何度となく繰り返される場合は要留意。形式を替えて同じメッセージを伝えようとしているわけです。

 (5)「これだ!」と自分が感じたものに要留意。ただし、特に、この(5)については、魔が差していることもあるので判断は慎重に。                                                              以  上












            


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