米川法律事務所
ほとばしる情熱


弁護士 米川耕一       2001年4月4日

1. 今回は、「ほとばしる情熱」です。ある神社で女性が「神さま、こんなにお祈りしているのになぜ聞き届けてくれないんですかー!! 」と周囲のことなど全くかまわずに叫んでいるのを目にしたことがあります。

 そのときは、変わった人だなと思いましたが、後になって、そのように御祈願(すなわち目標)に対してあふれんばかりの情熱をもって当たることが実は大切なことだと思うようになりました。

 旧約聖書のヨブ記には神からサタンを通して試されて、さんざん辛酸をなめ尽くしたヨブがついに神に向かってその正当性を主張して鬱積した不満を叩きつける場面があります。

 その後、神はヨブを許し、以前の2倍もの財貨をヨブに与え、200歳位までヨブを長生きさせます。


2. 職業柄、多くの経営者の方から悩みを聞かされる立場の私ですが、多くの経営者に共通していえることは、ほとばしるような情熱が感じられないということです。

 経営においては、どんな苦しい状況にあってもいつも新たな目標を掲げて情熱を持ち続けることがとても大切です。

 情熱を失わない限り、お先真っ暗な閉塞状況がある日突然打破されたり、思わぬアイディアが飛び出してきたりと事態が好転することがとても多いのです。

 中国の禅僧臨済が「喝!!」と言うと、その一言で一瞬の内に弟子が悟ったいう話も弟子の迷える心への師の情熱を持った訴えかけが効を奏したのでしょう。


3. 私の知っているある女性社長は、融資について、執念の一念で銀行と交渉をしていましたが、銀行からは何度も融資を断られていました。

 ところが、それにめげずに頑張ったところ、なんと銀行の担当者がその女性のデータを外部に漏らしてしまうという失態を起こし、そのお詫びの意味合いから、やむなく銀行融資が出たという例すらあるのです。

 これは、情熱を持ってあたれば、目標の実現は思わぬ形で実現するという好例です。


4.「情熱」の例をあげましょう。

 (例)・銀行融資を受けたかったら銀行へ毎日熱心に足を運べ。

  ・リスケジュールをしてほしかったら、真心を込めて返済計画を作成し熱烈に説明せよ。
 
   ・成功している他の会社があったら例え同業者であっても頭を下げて、熱心に教えを請え(これは現実にアサヒビールの樋口さんが他のビールメーカーに対してかつて行ったことです。)。
  

5.どのような状況にあっても常にばく進する気概をもってください。

 道は必ず拓けます。

                        以 上











             



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