米川耕一法律事務所
シカゴ 


話題の映画〜シカゴ  

 2003年4月22日 代表弁護士 米川 耕一

1.今回は「話題の映画〜シカゴ」です。


 舞台は1920年代のシカゴ。


 欲望の渦巻く大都会です。


 主人公は自己の欲望から男を射殺した女囚です。


 裁判を待つこの女囚の収監された拘置所には夫殺しの妻など重大犯罪を犯した同種の人間が沢山集められています。


 いわば、どん底の世界です。


 そのような中で、主人公は辣腕弁護士を雇うことに成功し、マスコミを大々的に利用し、周到に練られた演技で陪審員を誘導し、無罪を勝ち取ります。


 そして、ショー・ビジネスの花形としてデビュー。


 どん底から、一躍、頂点に登りつめたわけです。


 不思議なことに、このストーリーは、最初から最後まで暗さが全くありません。


 殺人犯がキュートで話題性があるというだけでマスコミの寵児になってしまうのです。


 2.アメリカ映画にはこのような不思議な明るさがあるものが珍しくないのですが、先頃のイラク戦争においても給与が六分の一になるにもかかわらず命を賭けて志願した米兵のインタビューが放映されていました。


 3.アメリカ人には楽天的な性格となる遺伝子があるそうですが、私は、アメリカ人には人生をショーやゲームと見るという、根本的なものの見方があるのではないかと思っています。


 ゲームとして億万長者を目指す、知恵を絞った犯罪をショーと見る、戦争は悪を退治するゲームと理解するなどです。


 4.翻って、日本は芸術において、よく言えば真面目、悪く言えば暗い面が多いと思います。


 石川啄木などはその典型でしょう。


 そして、その暗さに人気があるわけです。


 5.経営者にとって、暗くなっていいことはなにもありません。


 気持ちは常に明るく、またその為には、暗い芸術作品からは遠ざかる、むしろアメリカ映画の明るく、リッチなものを見るようにして潜在意識に明るさをインプットすることがよいのです。


                         以 上

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