2001年4月11日 弁護士米川耕一
1. 今回は、「ユーモアのセンスを持とう。」です。突飛な例ですが、電車の車内で座っているときに興味深い光景を目にしたことがあります。
カップルが立って車窓から外を見てはいますが、喧嘩をしたらしく、ムスッとして一言も口をきかず何駅もその状態が続き、穏やかならざる状況でした。
ところがそのうち、男性が意を決したかのように手の甲で女性をちょんちょんと軽くつつきました。
それをきっかけとして、女性は男性にわずかに近寄り、男性はそっと女性の肩に手をかけ、無事仲のよいカップルに復帰しました。
2. この例では男性が思い切ってユーモアの気持ちを込めて手の甲でタッチしたことが事態を180度改善したわけです。
このようにちょっとしたユーモアが状況を明るく変化させることは会社経営においても決してめずらしくはありません。
例えば、沈滞している会社では社長以下元気がないものですが、無理をしてでも、ひとり明るい女性を入れれば会社全体の雰囲気が明るくなり業績が向上するのです。
また、社長が意識して気の利いた冗談をいうようにすることによっても会社の雰囲気は全く変わってしまいます。
3.世の社長連はまじめな方が多く、ユーモアの一つもうまくいえないことが多いものですが、社業を発展させることが社長の使命であるからには会社を明るくするためなら何でもする義務があるともいえるでしょう。
4.それでも気恥ずかしくてできないという方の為のヒント。
小道具を使って、それにユーモアの意思表示を代わってもらいましょう。
例えば、サントリーの飴(タブレット)でウサギの絵が添えられていて商品名が「ごめんね」というものがあります。
夫婦げんかを修復するときには絶大な効果がある商品ですが、何か難しい頼み事をするときに会社でも使えます。
このような商品や雑誌が最近ではいくつか出ていますので利用してみてください。
5.最後に一言。
ユーモアを含めこれらのアクションはあくまでも社長として誠実な仕事をしているからこそ従業員の理解と共感を得ることができるわけで、社長が不誠実でいい加減な生活をしていては単なる悪趣味に終わってしまうことをお忘れなく。