2002年10月 代表弁護士 米川 耕一
1. 今回は、「心の転換法」です。
修行僧のように世間から隔絶した環境で修行することよりも毎月の支払に追われながらも何とか明るく振る舞って切り抜けて行く経営者の精神の方がはるかに気高く、精神性が高いと私は思っています。
そうは言っても孤独な経営者は何らかの苦難に面するとつい気持ちが沈んでしまいがちです。
2. そのように沈みがちの心は、どのようにしたら明るく変えて行くことが出来るかを考えてみたいと思います。
3. まず、環境を整えます。身の回りから暗いものを全て取り去ります。
例えば、音楽は、リズム感があり、気持ちが高揚してくるものにします。
(例)ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、指揮者はトスカニーニまたはムラヴィンスキー
4.次に気持ちを込める。「負けるものか。」「絶対にやりとげるぞ。」「倒れるなら前向きだ。」などと好きな言葉を選び、これを繰り返します。
5.ある意味で、気持ちよりも大切なものは、身体的コントロールです。
上述の「やるぞ」「負けないぞ」といった気持ちも大切なのですが、その気迫を高め、これを維持するために一点を注視し、眼球に力をいれ、唇と頬に力を入れ、拳を握りしめ、同時に息を吐き、数秒止息し、ゆっくりと吸います。
これを数回繰り返します。体内で気迫が高まってくることが実感できます。
6.以上のようなコントロールをする気持ちにもならない場合は、人生を賭ける気持ちで、暗い気持ちのまま墜ちるに委せます。
ほとんどの場合、墜ちるところまで墜ちると不思議なことに体内から徐々に力が盛り上がってきます。
この感覚は上述の「英雄」第2楽章(葬送行進曲)を聞くと理解できます(ちなみにベートーヴェンは、ほとんど聴力を失い、絶望の果てに有名なハイリゲンシュタットの遺書を書きましたが、その挫折から立ち上がり、この革新的な傑作を書きました。)。気持ちが盛り上がったところで3−5のエクササイズをします。
7.経営者は日々難問を突きつけられますが、環境、身体、心を整えることによってそれを必ず打破できると私は信じています。
以 上
(次)
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