2003年7月28日 代表弁護士 米川 耕一
今回は「人生の見方」です。
天ぷら屋のカウンターで一人で、てんぷら定食を食べていたときのことです。
30歳代の男性二人連れが私の右隣に来て、話し始めました。
私のすぐ右に座った人が連れに向かって曰く
「俺はてんぷらは好きじゃないんだ。特にエビやキスは嫌いだ。まあ、他に好きな物もないから仕方なく食べている。」。
てんぷらも大好きで、大きなエビに御対面して、幸せを感じていた私はびっくりしました。
昨日はオペラに行きました。
私のすぐ後ろに座った老婦人がお友達に向かって「あの家の作りはおかしい。ストーリーもおかしい。」などと3時間の上演中、悪口の連続でした。
私は、いつも、変わったことがあると、神様が私に考えるべきテーマを与えてくださっていると考えますので、連続して起きたこの2つの出来事に共通するテーマは何だろうと考えました。
それは、表現の自由が実は己の身の不幸を招いているということです。
自分の口に一番近い耳は、他ならぬ、自分の耳です。
上のお二人は、常日頃、自分の耳に向かって悪口を言い続けているわけです。
同じ事を言い続けられると洗脳されます。
この二人は、自分で「自分の人生はなんて不幸なのか。」と洗脳し続けているのです。
私は、どんなまずい立ち食いそば屋でも、食後、「ごちそうさま。美味しかった。ありがとう。」と必ず言います。
仏頂面していた店員から笑顔が返って来ます。
この一言で、私も店員もその日の残された時間、とても幸せな気分で過ごすことができるのです。
一般的に、私は良いことしか言いません。
人の悪口も言いません。
例外的に悪口を言うときは、人に活力を与えるときです。
例えば、自分の事務所の若い弁護士に対しては、相手の弁護士のことをとことん悪く言います。
これは、若い弁護士に自信を持ってほしいからなのです。
あなたの人生で出会うそれぞれの場面の見方を変えてみてください。
地獄と思っていたところが、突然、天国に変わることを、きっと、経験されるでしょう。
鬼のように思っていた相手方の顔が、突然、仏様のような柔和な顔に変わることをきっと経験されるでしょう。
以 上
(次)
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