95号
2004年2月16日 代表弁護士 米川 耕一
1.今回(95号)は、「怒鳴りまくる。」です。
私は、出張で、シドニーのある最高級ホテルの部屋を予約していました。
1時に着いたのですが、部屋の準備が出来ていないので、正式なチェックイン時刻の3時に再度来て欲しいとホテルの受付嬢から私は言われました。もっともなことです。
2.時間を潰して、3:40pmに私はホテルに戻りましたが、その女性は「まだ準備が出来ていないので、しばらくお待ち下さい。」とのこと。
謝罪の言葉ひとつありませんでしたし、微笑みも一切なし。
何時になるかも分からないとのこと。哀れ、その娘は、旅の疲れの溜まっていた私の最高のはけ口になってしまいました。
3.外国人と喧嘩をして100戦100勝の私の怒声から修羅場が始まりました。
「おのれのミスがあったのに、なぜ謝らないのだ!!」「マネージャーを出せ!」。マネージャーに言われて謝る娘に私の攻撃は続きます。「上司に命令されてから謝ることは本当の謝罪ではない!」「二度と私の前に顔を見せるな!」
目は三角。顔面は紅潮。頭からは湯気。腹式呼吸で鍛えた腹筋から出る声は地獄の底から響くようだったでしょう。フロントに他の客が居ようがお構いなしに私の怒声・攻撃は続きました。
4.一般に喧嘩をすると不愉快になるものですが、私は「全ては良い意味を持っている。」と考えていますので、この喧嘩にも必ず良い意味があると信じて怒鳴っていました。
やがて、人の良さそうなマネージャーと和解が成立し、事は円満に終結しました。
5.実はこの喧嘩の時、私はひどい風邪をひいており、元気がありませんでした。
ところが、喧嘩を終えてみると風邪はすっかり治ってしまっていました。
血行が劇的に良くなり、風邪を駆逐してしまったのでした。
しかも、部屋は最高ランクのものにアップ・グレードしていました。フルーツ、シャンパーニュのお土産までついて。
6.喧嘩の時に、「あ〜あ。海外まで来て怒鳴ったり、喧嘩したりするのか・・・。不愉快だなあ。」と考えてしまったら、風邪が一発で治ることもありませんでした。
どんなことにも積極的な意味を見いだし、その積極的選択を積み重ねて行く人のみが楽しい人生を送れるのです。一見突飛なエピソードですが、今回はその一例でした。
以 上
(次)
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