99号
2004年2月26日 代表弁護士 米川 耕一
1.今回(99号)は、「流れのままに生きる。」です。
高名なイタリア人シェフを中華料理に御招待したことがあります。
親しいお店でしたし、そのシェフはワインについても造詣が深いので、私はお店の了解を得て、二本のとっておきのワインを持ち込みました。
私の自宅で保管したワインはいつも完璧な状態になりますし、当夜は二本のワインに大きな期待をもっていました。
2.ワインを抜栓してみました。
何と、一本目は澱が全体に広がりザラザラ。
二本目はカビ臭くて飲めませんでした。
せっかくの大切なディナーの機会に何たること!
3.そこで私は重要なことに気付きました。
シェフは車を運転してきていたのです。
思えば、15年程前、やはり高名なシェフが飲酒運転の結果、死亡事故を起こし、絶頂から地獄に突き落とされましたし、別の高名なメートル・ドテルは飲酒運転で逮捕されました。
二本のワインをすっかり空けていたら、三本目ともなり、同じような事態となっていたかもしれません。
ワインを持ち込んだ私も責任を追及されたかもしれません。
4.私は、心から私の神様に感謝しました。
この例のように、人生全体の大きな流れの中で個々の出来事を見てみることが大切です。
その視点が出来てきますと、自由意思を持ちながら、しかも、護られているという感覚が生まれます。
すると自然に感謝の気持ちが生まれてきます。
高次の意思は、ある時は厳しく、ある時はやさしく、しかし常に私達を護ってくれています。
それを感じ取るようになることが私達に与えられた課題の一つと思います。
以 上
(次)
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