208号 黒ネズミのチュー太 海へ行く

今回(208号)は、「黒ネズミのチュー太 海へ行く」です。
 
円い筒から 顔をのぞかす チュー太
折った枝の先に 荷物をいれた風呂敷をぶら下げ
よいしょと 旅に出る

外股チュー太 キョロキョロしならがら
足を高く上げて 坂を下り 
見下ろす海に向かって 鼻歌唄って 胸張って

海はキラキラ 夏の余韻を残し
サングラスを取り出す チュー太

横道から ピンクネズミの チュー美さんが
ワタシも行くわ と 加わって
愉しい二人旅

輝く緑の畑 秋の気配を配した青空
心地よい そよ風
空には カラスのカー子
七色のジャケット光らせ
いってらっしゃいと

あてはないけど ひたすら海へ
歩いて歩いて やがて 海辺へ到り
磯の香りが こころを洗い
お魚さんが 鱗をキラッ 出迎えのジャンプ

やあ こんにちは! チュー太とチュー美
仲良く手をつなぎ 海の彼方をジッと見て
何考えるでもなく 寄せる波 引く波を見て
次第に 心臓が 波のリズムに 合わさって
ゆったり ゆっくり また ゆったり

身体全体が 波のリズムに 一致して
心も 身体も リズミカル
何もせず 何も考えず
ふたりは キラキラ光る ブルーの海に向かっています